11日放送予定の牙狼『VERSUS ROAD(VR)』第10話、「ENCOUNT」
その展開予想に入る前に能書きを少し・・・。
VRの各エピソード。そのタイトルはいずれも英語で統一されています。
1話から、「NEW GAME」「SAVE」「ITEM」「FREEZE」「BUG」「GAME OVER」「FRIEND」「COUNTER」、そして、前回の9話「PROLOGUE」
中でも秀逸な命名だと思ったのが、7話の「FRIEND」です。理由については過去の記事で触れさせてもらいました。⇨関連記事
英語は知れば知るほど面白い。というか、奥が深い。
平易で簡潔な文法使い・フレーズが重んじられると思われがちな英語ですが、一つ一つの単語には、実にさまざまな意味が秘められています。
例えば、「COMMUNICATE、COMMUNICATION」
一般的には「意思疎通する」「通信する」などの意味で理解されている単語でしょう。しかし語源を調べると、この単語は「分かち合う」「聖体を拝領する」といった儀礼的な意味も兼ねている。
つまり、「CCOMMUNICATE、COMMUNICATION」が本来意図する「意思疎通」とは、単なる「情報伝達」を指すのではなく、例えれば「神の血肉(聖体)」のように、他人にとって大切なもの、自分にとって重大なものを「分かち合う」ことによって成立する人間関係を重視した行為を意味しているのです。
調子よく愛想を振りまいていれば、「コミュ力あるね」と評価される類のものではない。
英単語は一つ一つが多義的。そのため、文法上ではなるべくシンプルさが求められる。単語の意味がただでさえ多義的な上、文法まで複雑にされたら、そりゃあ聞いている方は訳わからなくなりますから。
日本語はその逆ですね。だから、遠まわしの表現が発達する。
(以上は諸説あります、たぶん)
こんな能書きを垂れてからでないと、10話について語れなかった。
再び、「ENCOUNT」
意味は「出会い」「遭遇」「会戦」など。
VRのホームページをみると、10話は登場人物たちの「接触」を軸に話が進む模様。タイトルのネーミングには、やはりセンスを感じさせる。
出会いは出会いでも、「ENCOUNT」は「敵や危険、困難に出会う」というニュアンスに寄っている。
8話でアンデッド日向を斬り、異彩をみせた空遠。
その彼に興味を持ち始めた葉霧。
危険な二人の接触が10話のクライマックスとなるのは間違いないと思いますが、問題は空遠がどう対処するか。
「牙狼の称号なんていらない」の一点張りじゃ、葉霧が離してくれなさそう。
彼に打ち勝つには、他人を感化するほどの強い精神性と思想の発揮が求められる気がする。
語源的な繋がりはないようですが、「ENCOUNT」と字面が似た言葉に「ENCOURAGE」があります。意味は「勇気」や「励まし」。
異彩を放ったとはいえ、まだまだ意気消沈気味であろう空遠。しかし、殺人ゲームの首謀者、葉霧と相見えることが、かえって、今まで手探りだった状況の現実感を高め、空遠に地に足の着いた気合いが蘇ってくる可能性はあるかもしれない。
・・・危険な出会い(ENCOUNT)が、勇気(ENCOURAGE)を生むきっかけとなる。
もし、そこまで考えてのタイトル、「ENCOUNT」だったら・・・恐ろし過ぎるな、ガロスタッフ。
もう一つ。「ENCOUNT」には「逢引き」の意味もあるようです。
派生語の「ENCOUNTERER」は、ずばり「浮気女」「男たらし」の意。
ということは・・・ アザミが葉霧を裏切る・見限る展開も想像できそうか?
「接触」によって変化が訪れるのが空遠だけとは限らない。葉霧の方が空遠から影響を受け、改心に傾いたとしたら・・・。
「ダークメタルで牙狼を凌ぐ鎧をつくる」
この目的達成に葉霧が役立たないと判断したアザミは、彼をあっさり殺すでしょうか。育ての母のように。
さらにもう一つ。「ENCOUNTERER」には「でしゃばり」の意味もあった。
ここまでストーリーが進んでなお、でしゃばる可能性がありそうなのは、朱伽かな。
今のところ、彼女は葉霧とアザミの傀儡っぽいけど、終盤で重要な役目を果たすことだってあるかもしれない。
うーん。我ながら、タイトル一つでよく考えた。
あまりに抽象的な展開予想だけど、妄想としては悪くないと自画自賛。
無駄なことに頭を使っている時が、一番自由でいられるようです。
ちなみに、英語の語源について偉そうに語った私ですが、英会話はまったくできません。
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