1週間のうち、何日冷凍食品を食べていることか。
パターンは決まっています。
パスタ、担々麺、餃子、お好み焼きを気分によって。
一人で食べるには手軽だし、最近の冷食は味が悪くないものも多いと思う。
各食品の栄養バランスは知りませんが、とにかく簡単に食べられればいい。
仕事から帰って料理を作る気にはならない。帰宅してまでそんな手間は面倒。
帰りがてら、スーパーやコンビニ、ドラッグストアに寄って冷食を買う行為を何日積み重ねているでしょう。自慢にもならないルーティンの一つになりつつある。
こんな冷食野郎の食生活ですが、味覚には結構自信があります。
美味い・不味いにただ分けるだけでなく、美味いものと、より美味いものを切り分ける繊細な判断ができる、と勝手に自負してる。
中でも、味覚の差がよく見て取れると思うのが、ラーメン。
ラーメン好きな人は多いから、比較対照しやすい。
「美味い」と評されているラーメン屋は全国各地にあります。けれど、実際に食べてみて、心から「美味しい」と感じたラーメンはほとんどない。
――不味くはない、確かに味は悪くないが、そこまで高評価を与えるもんじゃないし、これなら、あっちのラーメンのほうが美味いな――。
こんな風に、偉そうな感想を抱いてしまうことがホントに多い。
また食べたいと思うほど美味しかったラーメンは、埼玉に2件、群馬に1件、栃木で1件ほど。東京はゼロだ。
自分の店選びが悪いせいもあるでしょうが、東京のラーメンは外ればかりだった。
先日も、食べログなどで有名な埼玉県内のラーメン屋に行ってみた。
一口食べて、「ああ、またこんなか」というのが正直な感想。
美味しいと言えば、美味しい。スープの味には深みがあり、くどくもなく最後まで飲み干せる。けれど、足りない。この味ならもっと上を行く店がある。例えば、上記に挙げた店舗たち。
こう思うと、熱は冷めます。話のタネになっただけいいか。そう自分に言い聞かせて、トボトボと帰るのです。
その店では、「世界一美味い」と言ってるお客さんもいました。
褒められた店主は嬉しかったでしょう。それはそれで、微笑ましいコミュニケーション。
「世界はもっと広い」と、心でボソッとつぶやいた自分は人間が小さい。けれど、上の世界を知っているだけにどうしようもない。
あのお客に、その店を教えたかったくらい。
先日のラーメン屋、価格が600円とか700円だったら、また行ってみてもよかった。実際は1000円。わざわざ足を運ぶことは、たぶんもうない。
冷食を買う場合は、そもそも味を諦めてるから、胃袋に入ればそれでいいのです。予想より味が良ければ、ちょっと嬉しいという程度。
一方、たまに外食する時くらい、ましてや世間で「美味い」と評されてる店に行く時くらいは、他意なく心地いい気分になりたいもの。
これがなかなか難しい。
だから、結局また自宅で済ませることに。お金もないので余計にそうなる。
冷食野郎の誇り高き(?)味覚。
次はパスタか、担々麺か。